ただし上記の身体障害者の知人と本社を訪れた時の話だと、「力ずくで降ろす事もあり得る」「女性専用車両は任意だが、男性が乗れば警察を呼ぶ。(「ただ乗ってるだけで、危険を与えてないのに、なんで警察を呼ぶのか?という事に関しては)見解の相違です」との事。
そしてまた、この会社の官僚体質は2011年3月11日の東日本大震災でも露呈された。運転再開に向けて動く私鉄とは対照的に、首都圏全線運休を決め、駅のシャッターを閉めて難民を追放。初夏から秋口の外にいても平気な時期ならまだしも春先のまだ寒い夜にもっとましな対処できなかったのかと。 たしかに今は駅舎とて社有地なんだけど同時に公共の場でもある。 「運転できないのになんのために駅に入れておく必要がある?」という意見もあるかもしれないが、 飛行機が飛べない時、空港から客閉め出すなんて事はない。
この日、東急バスや都営バスは、できるだけたくさん乗車できるように後ろドアからの乗車も許したし、 運賃箱に行き着けない人の料金も請求しなかった。渋谷の東急百貨店本店では営業時間後も中に入れてくれた。新宿の高島屋は難民受入れのためか解放していた。都庁など公的機関は当然ながら、多くの民間企業も避難所として解放されていたのに、公共交通のJR東日本のシャッター閉め。
新宿駅では隣接する小田急やメトロの敷地内に帰宅困難者を追い出し、そして各社に境界のシャッターを閉めさせた(東京駅だけは、JR東海の存在により、この駅ではJR東日本は帰宅難民追放できず)。新横浜駅では、JR東日本は運行再開した横浜市営地下鉄への振替輸送依頼を行なわず、JR東海が横浜市営地下鉄に振替輸送の依頼を行い、振替輸送実行。
三陸鉄道(この会社は第3セクターだが)は復興支援列車として復旧後の3月16日〜22日まで無料運転していた、自身も大きな震災で大きな被害を被りそして直前まで乗務員乗客の安否が不明だったのに、だ。
これらから、JR東日本の対応が普通でない事がうかがえる。
東京都の石原慎太郎知事は14日午前、東日本大震災で緊急記者会見の中で、全線運休したJR東日本について、「早々に駅のシャッターを閉めて構内にいた人を外に出した。JR東の体質が露呈した。私は許せないと思う」と声を荒らげた。
なお、14日以降は東京電力による無計画停電と節電呼びかけがあり、JR東日本を含む鉄道会社のダイヤはグダグダ、百貨店等も営業時間短縮があったが、JR東日本の「駅ナカ」はいつも通りの営業。
(↓は震災当日の渋谷駅の様子)
東急→駅構内開放、トイレ貸出し、試運転を予定を案内、駅員の他に警備員多数、避難場所として東急百貨店本店も案内。
メトロ半蔵門・副都心線→東急業務委託のため、東急同様。
京王→トイレ貸出し、駅構内開放、駅員多数、電車賃無料。
JR東日本→シャッター閉めて、ラーメン屋のような貼り紙1枚とシャッター前に駅員二人いたが終始私語(なお駅員が全く立っていなかった駅のほうが大多数)。
なお石原都知事は『週刊文春』2011年3月31日号で、もう少し詳しくJR東日本批判を書いている。「
(前略)それは個人だけにとどまらない。企業、それも公的な責任を負うはずの組織も、「我欲」としか言いようのない振る舞いをしています。
地震当日、東京の交通機関はマヒしました。いわゆる”帰宅難民”が十万人以上出る中で、許し難かったのは、JR東日本の対応です。安全が確認されるまで、電車が運休するのはやむを得ません。しかし、JRの各駅では早々にシャッターが閉められ、お客を寒風の中へ追い出した。こうした災害時、駅は重要な避難場所であり、人々に情報を発信する拠点でもある。それを自分たちの都合で封鎖した組織エゴ、公の感覚の欠如を、私は許せない。JR東日本という会社の体質が露骨に出たというほかない。しかも都営地下鉄などが、可能な限り早期に運転を再開し、深夜まで稼動し続けたのに対し、JR東日本は夕方、「再開の見込みなし」と発表、翌日も昼過ぎまで全面再開しませんでした。」
西武鉄道&警官